知事選撤退を表明 「政策無関係な動き続く」 泉田新潟知事

(08/30 18:47 時事通信配信)

泉田裕彦新潟県知事は30日、知事選(9月29日告示、10月16日投開票)への出馬を取りやめる意向を表明した。
今年2月の県議会本会議で4選を目指し出馬を表明していたが、撤退の声明文では「今回の選挙は政策論と関係
ない動きが続いている」と説明している。

泉田知事は東京電力柏崎刈羽原発(同県柏崎市刈羽村)の再稼働について「福島第1原発事故の検証と総括が
不十分」として慎重な姿勢を崩していなかった。泉田氏の不出馬により再稼働をめぐる動きは不透明さを増し
そうだ。

泉田知事は2004年に初当選し、現在3期目。4選を目指していた今回の知事選では、3期にわたり推薦した自民党
をはじめ、各政党が態度を保留。また、全国市長会長を務める森民夫長岡市長が、泉田氏の県政に批判的な立場
から出馬を表明している。森氏は「撤退が突然のことで当惑している」とのコメントを出した。

帰還困難区域、除染に国費 事実上の東電救済策

(08/20 共同通信配信)

東京電力福島第1原発事故に伴う避難区域のうち、最も放射線量が高く、立ち入りが制限されている福島県
「帰還困難区域」の除染について、政府が国費を投入する方針を固めたことが19日、政府関係者への取材で
分かった。政府は区域内に、5年後をめどに避難指示の解除を目指す「復興拠点」を設ける方針で、この拠点
関連するインフラの整備を公共事業として行うことで、除染と同様、線量を下げる。 

洗浄や表土剥ぎ取りといった従来の除染は、東電が費用を負担する仕組み。国費の投入で、帰還困難区域の
除染がスムーズに進むとの期待がある一方、東電の事実上の救済に当たるため、反発も出そうだ。

「炉心溶融」公表遅れ謝罪 東電幹部、新潟知事に 福島原発事故

(08/25 13:32 時事通信配信)

東京電力姉川尚史常務らは25日、新潟県庁で泉田裕彦知事と面会し、福島第1原発事故の際に炉心溶融
メルトダウン)が起きたことを伝えず、県に誤った説明をしたと謝罪した。

炉心溶融の公表遅れについて、姉川常務は「これまで十分な回答ができなかったことをおわびしたい」と
陳謝した。泉田知事は「5年間事実を言えなかったのは社内に言えない壁や仕組みがあるのではないか」と
指摘。県と東電が設置する合同検証委員会で、一連の経緯を明らかにするよう東電に求めた。合同検証委
の初会合は、今月末にも開かれる見通し。

東電は福島事故1週間後の2011年3月18日、泉田知事に県庁で状況を説明したが、炉心溶融の事実を伝えな
かった当時、東電柏崎刈羽原発新潟県)から説明に来た松本純一・福島第一廃炉推進カンパニー運営統括
部長は「会社から(炉心溶融を)伝えるなと指示を受けたことはないが、状況を十分分析し、炉心溶融
申し上げるべきだった。説明があいまい、不十分だった」と謝罪した。

知事は「どうしてこれまで言えなかったのか。国民に分かるよう総括してほしい」と求めた。

炉心溶融の公表が遅れた問題では、東電の第三者検証委員会が今年6月、当時の社長が「炉心溶融」という
言葉を使わないよう役員に指示していたと公表した。

伊方原発、9月避難訓練 再稼働後初めて 愛媛県

(08/25 16:23 時事通信配信)

愛媛県は25日、四国電力伊方原発(同県伊方町)での重大事故を想定した避難訓練を、9月4日に実施すると
発表した。同原発3号機の再稼働後初の訓練で、町民約400人が参加する。

地震で道路が寸断したと想定し、町民は船に乗って避難行動を取る。県や町職員らも加わり、海路避難の拠
点となる三崎港にスムーズに集合できるかなど避難計画の実効性を検証する。

川内原発の停止要請 鹿児島知事、九電社長に

(08/26 17:42 時事通信配信)

鹿児島県の三反園訓知事は26日、運転中の九州電力川内原発1、2号機(同県薩摩川内市)の一時停止と点検を
九電の瓜生道明社長に申し入れた。知事に原発の運転を止める法的権限はなく、九電の対応が焦点になる。定
期検査のため1号機は10月、2号機は12月に停止する予定。

三反園知事は同日午後、県庁で瓜生社長と面会し、要請書を手渡した。

知事は要請書で「原発は絶対に事故を起こしてはならない」とした上で、熊本地震で県民の不安が一層高まって
いると指摘。川内原発を直ちに停止し、原子炉や使用済み燃料プール、非常用電源装置など7項目を特に入念に
点検するよう要請した。熊本地震を踏まえ、周辺の活断層に異常がないか確認することも求めた。

また、自治体の避難計画に対する九電の支援体制強化のほか、災害や事故が起きた場合は隠さず正確に情報発信
することを求めた。要請書は回答の期限を設けていない。

要請後、三反園知事は記者団に「できるだけ早く一時停止し、再点検するべきだ」と話した。一方、瓜生社長は
取材に「安全性については問題ないと確認している。社に持ち帰って内容を確認し、検討を進めたい」と述べた。

三反園知事は熊本地震による県民の不安の高まりを背景に、7月の知事選で川内原発の一時停止と点検を公約に
掲げ初当選した。

伊方原発で配管漏れ 環境に影響なし 四国電

(08/26 18:46 時事通信配信)

愛媛県四国電力は26日、伊方原発3号機(同県伊方町)で、2次系統水の配管から排水が漏れるトラブル
があったと発表した。環境に影響はなく、9月7日に予定している営業運転にも支障はないという。

国電によると、26日午後2時すぎ、発電用タービンを蒸気で回す2次系統水で、不純物を取り除く装置の
配管から排水が約1.3トン漏れているのが判明。配管のつなぎ目に不具合があったとみられ、四国電は接続
用のゴム部品を取り換える。