川内原発の停止要請 鹿児島知事、九電社長に

(08/26 17:42 時事通信配信)

鹿児島県の三反園訓知事は26日、運転中の九州電力川内原発1、2号機(同県薩摩川内市)の一時停止と点検を
九電の瓜生道明社長に申し入れた。知事に原発の運転を止める法的権限はなく、九電の対応が焦点になる。定
期検査のため1号機は10月、2号機は12月に停止する予定。

三反園知事は同日午後、県庁で瓜生社長と面会し、要請書を手渡した。

知事は要請書で「原発は絶対に事故を起こしてはならない」とした上で、熊本地震で県民の不安が一層高まって
いると指摘。川内原発を直ちに停止し、原子炉や使用済み燃料プール、非常用電源装置など7項目を特に入念に
点検するよう要請した。熊本地震を踏まえ、周辺の活断層に異常がないか確認することも求めた。

また、自治体の避難計画に対する九電の支援体制強化のほか、災害や事故が起きた場合は隠さず正確に情報発信
することを求めた。要請書は回答の期限を設けていない。

要請後、三反園知事は記者団に「できるだけ早く一時停止し、再点検するべきだ」と話した。一方、瓜生社長は
取材に「安全性については問題ないと確認している。社に持ち帰って内容を確認し、検討を進めたい」と述べた。

三反園知事は熊本地震による県民の不安の高まりを背景に、7月の知事選で川内原発の一時停止と点検を公約に
掲げ初当選した。