3次元映像で作業員訓練 廃炉の実証施設公開 福島・楢葉町

(10/19 16:42 時事通信配信)

日本原子力研究開発機構は19日、東京電力福島第1原発廃炉に向けた研究やロボット開発、実証実験を行う「楢葉遠隔技術開発センター」
福島県楢葉町)の一部で運用を始めた。研究室や会議室などが入る研究管理棟で、3次元(3D)映像で原子炉建屋内を再現し、作業員の
訓練や作業工程の検討などに使用する設備も備えている。

原子炉格納容器下部の原寸大模型などが設置される試験棟は、来年3月に完成する見込み。同4月からセンターの本格運用を始める。

原子力機構は同日、地上4階建ての研究管理棟を報道陣に公開した。高さと幅が約3.6メートル、奥行き約2.3メートルの小部屋では、壁や天井、
床のスクリーンに原子炉建屋内の様子を映し、専用眼鏡を掛けると3D映像で建屋内を体感できる。

担当者は「建屋内は暗い。ヘッドライトで照らしたときにどう見えるのか、事前に確認できる」などと利点を強調した。

このほか、建屋内調査に使用するロボットを動かす様子も公開した。