市民団体が自主公聴会 川内再稼働「避難難しい」 鹿児島

(5/31 20:48 時事通信配信)

脱原発を目指し、政府に政策提言を行う「原子力市民委員会」(座長・舩橋晴俊法政大教授)が31日、九州電力川内原発がある
鹿児島県薩摩川内市で「自主公聴会」を行った。県内外から約100人が参加し、「完璧な避難は無理」などの意見が出た。

川内原発は、再稼働の前提となる原子力規制委員会の安全審査が優先的に進められており、全国で最も早く再稼働する可能性
が高い。市民委員会は、住民の意見を再稼働の議論に反映させる機会がないとして、自主公聴会を企画した。

自主公聴会には、旧原子力安全委員会事務局で技術参与を務めた滝谷紘一氏らが参加。原発の新規制基準や避難計画などにつ
いて説明した。 会場からは「障害者などの要援護者は福祉施設に確実に避難できるのか」「事故が発生したら九電は適切に
対応できるのか」などの意見が出た。市民委員会は、国や規制委に向けた政策提言に意見を反映させる。