中間貯蔵、17年秋に一部稼働 地元2町に工程表提示 環境省

(02/19 18:07 時事通信配信)

東京電力福島第1原発事故に伴う汚染土を長期保管する中間貯蔵施設(福島県大熊、双葉両町)について、環境省は19日、
地元2町議会の全員協議会に出席し、2017年秋ごろに施設の一部運用を始めるとした工程表を示した。施設全体の中核と
なる汚染土の貯蔵施設と関連する施設の建設工事に今年10月にも着手する。3月末までにより詳細な工程表を作成する方針。

整備するのは、汚染土を保管する土壌貯蔵施設、運び込まれた汚染土などの廃棄物を放射性物質濃度などに応じて分別
する受け入れ・分別施設、除染作業に伴い発生する廃棄物を焼却する仮設施設の三つ。7月ごろまでに施設全体の1.3%
に当たる約21ヘクタールの用地を確保し、整備に着手する考え。その後、用地取得状況を踏まえ、施設を拡張させる。

同省はまた、16年度の汚染土輸送方針も提示した。昨年3月に開始した汚染土約5万立方メートルの試験輸送を3月末まで
に終え、16年度は本格輸送に移行する。約15万立方メートルを運び入れる計画。施設内で仮置きする「保管場」も追加整
備する。

大熊町議会は同日の全員協で工程表を了承したが、双葉町議会では議員から輸送路の安全対策を懸念する声が上がったため、
協議を続ける。