新元素発見 代表・森田浩介氏が喜び「理科好きの老若男女増えれば」

(12/31 16:03 スポニチアネックス配信)

理化学研究所の仁科加速器研究センター(埼玉県和光市)超重元素研究グループ・グループディレクター、森田浩介氏は31日、
発見した原子番号113番の新元素が国際的に認定され、元素の命名権を獲得したことに喜びのコメントを発表した。新元素の
発見は日本初。理研の公式サイトに掲載されたコメントは以下の通り。

このたび新元素の発見が認定されましたことは研究グループを代表するものとして大変うれしく思っております。長期間に
わたり倦むことなく真摯に実験を遂行してきた共同研究者に感謝しています。

また、この種の研究は基礎研究の重要性を真に理解した経営方針があって初めて可能なことであると考えています。研究環境
を提供し、支え続けてくれた理研の歴代理事長をはじめサイクロトロン研究室時代(1984〜)からの上司、諸先輩に感謝してい
ます。この実験は加速器の性能に頼るところが大きく、イオン源から標的まで含め、加速器グループのご努力と協力、実験グ
ループとの信頼関係が不可欠でした。理研という組織がなければ日本で超重元素研究はなし得なかったと思います。

超重元素合成研究はこれから新たな局面に入り、第8周期元素の発見を目指します。我が国が新たな発見に大きな役割を果たせる
よう、加速器の高度化や標的の開発など技術的課題の解決に取り組みたいと考えています。

今回の成果が理科好きの老若男女を増やすきっかけとなれば、それが基礎研究の社会貢献であると思っています。