再稼働後初の説明会 安全性強調、住民に不安も 鹿児島県

(11/29 20:52 時事通信配信)

鹿児島県は29日、九州電力川内原発1、2号機(同県薩摩川内市)の再稼働後初となる住民説明会を開いた。

経済産業省資源エネルギー庁の担当者らが原発の必要性や安全性を説明したが、質疑応答では住民から不安を訴える意見が出た。
説明会は県民を対象に実施。当日受付で2000人まで参加可能だったが、集まったのは162人で、会場は空席が目立った。

エネ庁の吉野恭司資源エネルギー政策統括調整官は、環境や経済の観点から原発の必要性を説明。九州大の出光一哉教授は原発
仕組みを解説した。住民らは配布資料やスクリーンを見ながら、静かに聞き入った。

質疑応答では住民から「東京電力福島第1原発事故が起きたのに、どうして安全だと言えるのか」など不安の声が聞かれた。吉野氏
は「原子力規制委員会の厳しい審査を通っている」などと安全性を強調。住民の間で不安の声が強い避難計画について問われると、
「完璧とは言えないが、訓練を重ねてより厳密なものを目指す」と答えた。