反対集会に2700人 廃棄物処分場の候補地 栃木県塩谷町

(08/29 12:44 時事通信配信)

東京電力福島第1原発事故で発生した放射性物質を含む指定廃棄物の処分場建設をめぐり、栃木県内候補地の塩谷町で29日、白紙撤回
を求める緊急住民集会が開かれた。悪天候の中、約2700人が参加し、名水百選「尚仁沢湧水」をはじめとした町の自然を守る必要性を
改めて確認、町民一丸となって反対していく姿勢を示した。

環境省は、宮城、茨城、栃木、群馬、千葉の5県で処分場を建設する方針。同省は昨年7月、栃木県内の候補地に塩谷町国有林を選定
したものの、町民らが強く反発し、住民説明会や詳細調査の実施に向けた調整は難航している。

集会には見形和久町長や社民党福島瑞穂副党首らが出席。住民代表として登壇した地元商工会や農業協同組合の職員は、「大きな風
評被害が生まれてしまう。断固反対だ」「子どもたちのために湧水の里を必ず守る」などと決意を表明し、候補地選定の白紙撤回を求
める決議を採択した。