原発海水混入470リットル 川内1号機細管、すり減りか 九電

(08/25 18:09 時事通信配信)

再稼働した九州電力川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の復水器と呼ばれる設備で細管が損傷し、海水が混入したトラブルで、
九電は25日、混入量を470リットルと見積もっていることを明らかにした。細管は過去の使用ですり減った状態だったとみられ、
今回の再稼働過程で発生した熱水が衝突した結果、損傷したと考えられるという。

九電は損傷した細管5本と損傷の可能性がある細管64本に栓をした上で、27日から出力を上昇させると説明。現在の出力は75%で、
今回のトラブルにより100%出力や営業運転の開始は6日以上遅れる見込みとなった。

九電によると、今回損傷した細管の定期検査が最後に行われたのは2006年1月。その際は問題ないと判断したといい、九電は「定期
検査の間隔が適切か検討する」と釈明した。川内1号機は運転開始から31年以上が経過しているが、これまで復水器の細管が取り換
えられたことはない。

九電は混入した海水について、配管内に設置された脱塩装置で回収できていると主張し、問題ないとの考えを示した。