政府の避難指示解除方針を批判 福島・飯舘村で環境団体専門家

(7/21 14:51 時事通信配信)

国際環境保護団体グリーンピース放射線防護専門家ヤン・バンダ・プッタ氏は21日、東京都内で記者会見し、東京電力福島第1
原発事故で全村避難が続く福島県飯舘村放射線量を調べた結果、「住民の帰還が認められないほどの(高い)レベルにある」と
述べ、政府の示している避難指示解除の方針を批判した。

プッタ氏は、飯舘村では除染後も調査地点の96%で安全の目安となる毎時0.23マイクロシーベルトを上回る放射線量を測定したと
説明。線量も横ばい傾向にあるとして、長期にわたる被曝が「住民にとって深刻な問題になる」と強調した。

さらに、同村の面積の75%を占める山林の除染は「不可能だ」と指摘。除染後に山林から再び汚染が広がる恐れがあると警告した。
政府は飯舘村を含む福島県内の避難指示区域のうち、2017年3月までに「帰還困難区域」を除いて避難指示を解除する方針。グリー
ンピースは政府に解除の見直しを求めている。