千葉市の東電火力内選定 指定廃棄物の処分場 環境省


(04/24 18:08 時事通信配信)

東京電力福島第1原発事故で発生した放射性物質を含む指定廃棄物の処理問題で、環境省小里泰弘副大臣は24日、千葉県内の
処分場建設候補地に千葉市の東電千葉火力発電所敷地内を選定したことを熊谷俊人市長と森田健作知事に伝えた。同省が処分場
建設の方針を示している宮城、茨城、栃木、群馬、千葉の5県中、候補地を選定したのは宮城、栃木両県に次いで3県目。

小里副大臣熊谷市長との会談で、選定の経緯について「安全性や必要な面積が確保できる土地を抽出し、生活空間や水利点と
の距離について総合評価を行った」と述べ、詳細調査への協力を要請。これに対し熊谷市長は「調査(受け入れ)について現時
点で判断できる状況ではない。選定理由や安全性の詳細な説明を頂きたい」と求めた。

環境省は、昨年4月に千葉県内で開いた市町村長会議で、指定廃棄物の集約処理で民有地も候補に含めるなどの選定方針を決定。
国有地と合わせた約5000カ所をリストアップして選定作業を進めていた。

熊谷市長は会談後、「検証せずに頭から自分のまちだけは嫌だとは言えない。国が定める保管方法や搬入の考え方を確認した上で
判断する」と記者団に述べた。