南相馬市300人余が集団提訴

(12/19 20:05 NHK福島配信)

原発事故の影響でいまも避難生活が続いている南相馬市の住民340人あまりが、「住民同士のつながりが根こそぎ奪われた」と
主張して、東京電力に総額で68億円あまりの賠償を求める訴えを起こしました。

東京地方裁判所に訴えを起こしたのは、南相馬市で地区の全域が避難区域となっている小高区の住民340人あまりです。

「先祖から受け継いできた土地や歴史、住民同士のつながりが根こそぎ奪われた」と主張し、▼現在、1人あたり月額10万円の
避難生活に対する慰謝料を20万円に増やすことや、▼ふるさとでの生活基盤を破壊されたことへの慰謝料として1人あたり1000
万円など総額で68億円あまりの支払いを求めています。

提訴後に会見した原告団長の江井績さん(73)は「原発事故によってわれわれはふるさとや、家族の楽しい団欒を奪われ、人生
も奪われた。避難生活のストレスも大きくなっている」と話していました。
東京電力は「裁判で主張を詳しく聞いたうえで真摯に対応してまいります」というコメントを出しました。