浄化装置また白濁 対策実施もトラブル 福島第1

(09/26 18:23 時事通信配信)

東京電力は26日、福島第1原発で発生する汚染水から放射性物質を大幅に減らす装置「ALPS」(アルプス)の1系統で、処理した水が白濁する
トラブルがあり、運転を停止したと発表した。今年3月と5月にも同様のトラブルが発生し、対策を実施していた。東電が原因を調べている。

東電によると、白濁は26日午後3時10分ごろ確認。処理水を分析したところ、カルシウム濃度が高かった。カルシウムは汚染水に含まれるスト
ロンチウムの吸着を妨げるためフィルターで除去する仕組みだが、十分機能していなかった可能性がある。

3月に別の系統で同様のトラブルが発生。5月にも起きたため、東電はフィルターを交換し運転を再開していた。

既存のALPSは3系統のうち別の1系統がフィルターを交換中で、稼働しているのは1系統のみとなった。東電は10月からALPSの新増設などで、汚染
水の処理量を従来の1日560トンから約2000トンにする方針。