総被曝線量、大きく減らず 13年度の福島第1作業員 規制委

(09/24 16:04 時事通信配信)

原子力規制委員会は24日、原子力施設における2013年度の作業員被曝状況などをまとめた報告書を公表した。事故対応が続く東京電力福島
第1原発の作業員の総被曝線量を示す集団線量(筆者注)は77.44人・シーベルトで、12年度と比べて2%弱の減少にとどまった。

報告書によると、13年度に福島第1原発で被曝した作業員は東電社員で延べ1693人、協力企業従業員らが同1万3053人に上った。個人で最大
の被曝線量は東電社員の41.9ミリシーベルト。平均被曝線量で見ると、東電社員は3.2ミリシーベルトだったのに対し、協力企業従業員らが
5.5ミリシーベルトと上回った。

規制委事務局は「まだ下げられる余地があると思うが、東電の被曝対策が不十分なのではないか」と指摘している。

(筆者注)集団線量とは、ある集団における個人の被曝線量を全て合計したもの。単位は人・シーベルト。1万人が全て1ミリシーベルト
被曝した場合、10人・シーベルトとなる。高いほど、その集団における被曝線量が大きいことを示す。