トレンチ止水また先送り 9月中の目標断念、福島第1 東電

(09/22 20:44 時事通信配信)

東京電力福島第1原発2号機で高濃度の放射能汚染水がたまったトレンチ(ケーブルなどの地下管路)の水抜きが難航している問題で、
東電は22日、トレンチとタービン建屋の水の行き来を防ぐため、10月からセメントなどを含む充填材を投入する方針を明らかにした。
9月中に投入して止水する計画だったが、先送りした。来年1月までの抜き取り完了を目指す。

東電は、トレンチとタービン建屋の接続箇所に凍らない隙間があると説明。充填剤を投入して水を止め、2号機トレンチにたまった
約5000トンの汚染水を抜き取る計画を立てている。トレンチの汚染水は、地中や海に漏れ出ている可能性が指摘されている。

東電は4月下旬から2号機トレンチに凍結管を挿入。タービン建屋との接続箇所を凍結し、水の行き来を遮断する方針だったが、想定
通りに凍らないまま時間が経過した。

凍結促進を狙い、7月下旬以降は氷やドライアイスを投入したが、期限に設定した8月中旬までに止水できるほど凍らなかったため、
充填剤の投入に切り替え、9月中の止水を目標にしていた。