海洋放出など検討対象 トリチウム水処理で初会合

(12/25 19:38 時事通信配信)

東京電力福島第1原発放射能汚染水問題で、最終的に残る放射性物質トリチウムを含む
水の処分方法を議論する専門家検討会の初会合が25日、開かれた。検討会は、海洋放出
のほか、トリチウムの分離、タンクによる貯蔵などを検討対象とし、技術的な実現可能性
や危険性、環境への影響などを判断材料ととして示すことを決めた。来年3月ごろまでに、
検討結果を取りまとめる。

福島第1原発放射能汚染水は、多核種除去装置(ALPS)で放射性セシウムなどが取り除
かれるが、最終的にはトリチウムを含んだ約80万トンの水の処分が問題となる。

国際原子力機関IAEA)の調査団は今月4日、「基準値(1リットル当たり6万ベクレル)
以下の放出を含め、あらゆる選択肢を検証すべきだ」と指摘。政府の汚染水処理対策委員
会も10日、検討の必要性を報告書に盛り込み、この検討会を設置した。