米NRC、原発へのフィルター付きベント設備の義務付け先送り

(3/21 13時03分 ロイター)

[ヒューストン 19日]米原子力規制委員会(NRC)は19日、福島第1原発事故を受けた安全対策の見直し
で検討していた、放射性物質を除去するフィルターの付いたベント設備(緊急時に原子炉格納容器内の
蒸気を逃がす設備)の設置義務付けについて、決定を先送りした。

NRCは今回、福島第1原発と類似している米国内の沸騰水型マークI、マークIIの原子炉31基について、
事業者に「強化ベント」設備の修正あるいは設置を命じたが、フィルター付きベント設備の設置は義務
付けなかった。

NRCのスタッフは今年1月にフィルター付きベント設備の設置を提案。原子力業界側は放射性物質の除去
でよりコストの低い手法を提案していた。