大飯原発を追加調査 専門家ら、試掘溝など確認―活断層なら停止も 規制委

(12/28 10:45 時事通信配信)

関西電力大飯原発福井県おおい町)敷地内の亀裂(破砕帯)に活断層の疑いが指摘されている
問題で、原子力規制委員会の専門家調査団は28日、2度目の現地調査を始めた。調査を経て最終的
活断層の可能性があると判断されれば、全国で唯一稼働中の3、4号機は停止を迫られ、「原発
ゼロ」が再び現実味を帯びる。

11月に行われた1度目の現地調査では、メンバー5人の中に活断層の可能性を否定する専門家はいな
かったが、地滑りも考えられるとして結論が先送りされた。今回は関電が追加で掘った試掘溝など
を確認した。

関電は、団長役の島崎邦彦規制委員長代理の指示に従い、焦点の「F―6破砕帯」が通っていると
される敷地北の試掘溝を深掘りしたり、西側に広げたりした。追加の掘削工事は全部終わってい
ないが、島崎氏は判断材料が新たに見つかれば、結論を出すこともあり得るとしている。調査に
先立ち行われた関電による説明会では、島崎氏が、指示した調査の一部が不要との声も聞こえる
とした上で、「われわれは無駄だと思っていない」と同社を牽制した。