全原発で地下構造調査へ 柏崎、浜岡で想定超え 規制委

(2012-12-26 20:37 時事通信配信)

原子力規制委員会の田中俊一委員長は26日の定例記者会見で、全国すべての原発の地下構造を
調査し、地震の伝わり方を詳しく調べる方針を示した。

新潟県中越沖地震(2007年)の東京電力柏崎刈羽原発(同県柏崎市刈羽村)や静岡県駿河
湾沖の地震(09年)の中部電力浜岡原発(同県御前崎市)では、地下深部の構造の違いによっ
て同じ敷地で揺れが異なり、一部の原子炉で想定する地震の揺れ(基準地震動)を超えた。

田中委員長は「基準地震動に基づいて建物が設計されているのだから、見直した方がいい。全く
心配ない所もあるかもしれないが、一度は調査すべきだ」と説明。規制委が進めている耐震設計
審査指針の改定作業の中で、地下深部の構造調査を事実上義務付ける必要があるとの考えを示し
た。