内部被曝に関して・生体濃縮とは?

生体濃縮(生物濃縮ともいいます)は、ある物質が食物連鎖により生物の
体内で濃縮されていく現象です。

過去の例としては水俣病が挙げられます。メチル水銀を含んだ工場廃液を
そのまま海に排出したため、汚染されたプランクトン→プランクトンを
食べる小魚→小魚を食べる魚→魚を食べる人間が発症、という経路でした
(魚を食べる猫の発症も報告されています)。

今回の原発事故で、放射性物質に汚染された水が海に排出されています。
すでにキビナゴ(成魚でも体長10cmほどの小魚)の汚染も発見されています。
今後、水俣病のように生体濃縮が進むと予想されます。

また、生物は皆、母体から子に対し優先して栄養を与える体の仕組みになって
いるため、鶏卵や、(もともとは)子牛に栄養を与える牛乳も一種の生体濃縮
といえるのではないでしょうか。どちらも、母体が汚染された餌を摂取すれば、
その汚染が移行しやすいはずです。