なぜ子どもを放射線から守らなければならないか

なぜ子どもを放射線から守らなければならないか。
答えは簡単です。放射線は(特に内部被曝の場合)
細胞を傷つけ、成長途中の子どもは細胞分裂も活発
ですから、傷ついた細胞が分裂して突然変異を起こす
可能性がはるかに高いからです。

キャベツ→ブロッコリー→カリフラワーくらいの突然
変異ならばどうということはありませんが、人間の細
胞が突然変異したらどうなるのか。動物実験を試みて
もその結果がそのまま人間に当てはまるわけがないので、
何ともいえません。

では、子どもの成長はいつ終わるのか。これもはっきり
していません。個人差が大きいのでは、と思っています。
その参考になるのが、原発作業員として働き、白血病
発病して亡くなり、労災が認められたSさんの例です。

Sさんは高校を卒業後、浜岡原発で8年10ヶ月働き、累積
被曝量は50.63mSv。単純に計算すると、1年当り5.73mSv
(小数点第二位以下四捨五入)。原発で働く人の被曝量
の上限は、当時1年当り50mSvです。それよりはるかに低
い線量でSさんは白血病になり、2年後に亡くなっています。

原発作業員は18歳以上でないとなれないことに法律上は
なっていますが、18歳でも個人差があり危険であること
の証左ではないでしょうか。