「炉心溶融」使わぬよう指示 当時の東電社長、役員に 公表遅れで第三者委報告

(06/16 19:33 時事通信配信)

東京電力福島第1原発事故で、原子炉内で核燃料が溶け落ちる「炉心溶融メルトダウン)」の公表が遅れた問題で、
東電が設置した第三者検証委員会(委員長=田中康久・元仙台高裁長官)は16日、当時の清水正孝社長が記者会見を
行っていた役員に対し、「炉心溶融」の言葉を使わないよう指示したなどとする報告書を公表した。

報告書によると、清水氏は事故発生から3日後の2011年3月14日夜、記者会見に出席していた武藤栄副社長(当時)に
対し、広報担当社員を通じて「炉心溶融」などと記載された手書きのメモを渡し、「首相官邸からの指示により、この
言葉は使わないように」などと耳打ちをさせた。