葛尾村の大半、避難指示解除 居住制限区域で初 政府

(6/12 00:18 時事通信配信)

東京電力福島第1原発事故で全村避難していた福島県葛尾村で、帰還困難区域を除く大半の地域の避難指示が
12日に解除された。

放射線量が比較的高い居住制限区域の解除は初めて。政府などは今後、生活インフラの整備など村民の帰還
促進策を本格化させる。

葛尾村で今回解除される区域の人口は418世帯1347人(6月1日時点)。生活の不便さなどから、解除後、すぐに
村へ戻る人は一部にとどまるとみられる。

震災前に運行されていた村営バスや商店などは再開されておらず、村は高齢者ら向けに、村外にある病院や商
業施設まで送る無料タクシーのサービスを始める。同村商工会は今月から、生鮮食品や日用雑貨などを宅配する
サービスを開始している。葛尾村では、帰還困難区域を除いて、除染が一巡したことを受けて昨年8月末に解除
に向けた準備宿泊が始まっていた。今月7日時点で53世帯126人が登録している。帰還困難区域の人口は1日時点
で33世帯119人。