元規制委員が陳述書 大飯原発差し止め訴訟 名古屋高裁支部

(06/08 19:28 時事通信配信)

関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の再稼働差し止めを住民らが求めた訴訟の控訴審で、第8回口頭弁論が8日、
名古屋高裁金沢支部(内藤正之裁判長)であった。住民側は、地震学者で元原子力規制委員会委員長代理の島崎
邦彦氏の陳述書を提出した。住民側弁護団は、島崎氏に証人出廷を要請することを検討している。

島崎氏は陳述書で、関電が原発で想定される地震の揺れ(基準地震動)を算出した方法について「過小評価となる
可能性がある」と指摘した。

弁護団は「島崎氏はしがらみがある中、あえて陳述書を作成した」と述べ、指摘の意義は大きいと主張した。

関電側は取材に対し、「過小評価ではない。原告は以前からの主張を、陳述書を基に繰り返している」としている。