玄海原発で防災訓練 住民避難も、佐賀など3県

(11/28 12:26 時事通信配信)

九州電力玄海原発4号機(佐賀県玄海町)で重大事故が発生したと想定し、佐賀、福岡、長崎3県は28日、原子力防災訓練を合同で実施
した。半径30キロ圏内の住民約2900人が参加。船などを使った避難のほか、放射性物質を防ぐ空調設備がある施設に退避した。

訓練では、離島の住民が自衛隊海上保安庁などの船舶とヘリコプターで避難。長崎県壱岐島からは約10人が県境を越え、空路で福岡
市に避難した。荒天のため、同島から自衛隊艦船で博多港(福岡市)に避難する訓練は中止した。

同島からヘリでの避難訓練に参加した建設会社役員山内史仁さん(49)は「原発事故はあってはならないが、訓練の経験はいざという時
の迅速な避難につながる。今回の経験を他の住民にも伝えていきたい」と話した。

原発内で作業員が被曝、負傷したと想定し、佐賀県唐津市の病院に運んだ負傷者をヘリに乗せ、高度被曝医療支援センターに指定されて
いる長崎大病院(長崎市)へ搬送する訓練も初めて実施した。