海側遮水壁が完成 福島第1の汚染水対策 東電

(10/26 12:13 時事通信配信)

東京電力は26日、福島第1原発の岸壁に鋼管を並べて打ち込み、汚染地下水の流出量を大幅に減らす海側遮水壁が完成したと発表した。
流出量は1日400トンから10トンに、セシウムなどは40分の1程度まで減少する見込み。東電は効果が確認できるまでに1〜2カ月かかる
と説明している。

東電によると、遮水壁は全長約780メートルで、原発の岸壁に計594本の鋼管を打ち込んだ。地下水の流れをせき止め、海への流出量を
減らす。

東電は2012年4月、遮水壁の建設工事を開始。ただ、完成させると地下水の行き場がなくなり、水位が上昇するなどのトラブルが起きる
恐れがあったため、約10メートルを残し工事を中断。今年9月、井戸から地下水をくみ上げ、浄化後に海に流す「サブドレン」の運用開始
で地下水位の管理が可能になったとして、工事を再開していた。