核廃絶「諦めないで」 元米国防長官が講演 広島

(08/23 19:48 時事通信配信)

来日中のペリー元米国防長官は23日、広島市で講演し、核兵器廃絶に向けた世界の動きが「下り坂にある」との認識を示した上で、
「包括的核実験禁止条約(CTBT)を早く発効させないと悲惨な状況になる。難しいが(核廃絶を)ギブアップしてはいけない」と
訴えた。

ペリー氏は、クリントン政権の国防長官などを歴任。2007年にキッシンジャー国務長官らと発表した意見論文「核兵器のない世界」
は、オバマ大統領が唱える「核なき世界」につながった。今回、広島市で開かれる国連軍縮会議などに出席するため来日した。

ペリー氏は講演で、核兵器廃絶が進まない根底には「市民の多くが理解していないことがある」と指摘。若者への教育プログラムを
通じて、市民の理解を広げる必要性を強調した。