チェルノブイリ事故から29年 シェルター完成急ぐ ウクライナ

(04/26 20:59 時事通信配信)

【モスクワ】ウクライナ北部の旧ソ連チェルノブイリ原発は26日、放射能汚染をもたらした事故発生から丸29年を迎えた。
ポロシェンコ大統領が現場を訪れ、事故処理作業員ら犠牲者を追悼。爆発があった4号機にかぶせるアーチ型シェルターも
視察し、早期完成を目指す考えだ。

4号機は炉心溶融が起きた事故後、コンクリートの「石棺」で固められた。しかし、石棺の劣化が激しく、2012年4月26日に
当時のヤヌコビッチ大統領によってシェルターの起工式が行われた。計画によると、17年11月末に工事を終え、23年までに
シェルターの中で石棺を解体する。

ポロシェンコ大統領は声明で「ウクライナが困難にある中、チェルノブイリ問題克服への国際社会の支援が特に重要」と指摘。
「1986年の悲劇から人々を守るため、支援国と共に安全なシェルターを構築できるよう期待する」と述べ、次世代のために力
を結集すべきだと訴えた。