トリチウム濃度が10倍超に 海近くの地下水で 福島第1

(10/11 21:09 時事通信配信)

東京電力は11日、福島第1原発2号機東側の港湾近くに設置された井戸で9日に採取した地下水から、トリチウムが1リットル当たり15万ベクレル
検出されたと発表した。前回採取した2日と比べ、10倍超に濃度が上昇した。

この井戸で採取された地下水のトリチウム濃度としては過去最高値。東電の広報担当者は「台風18号の大雨によって、地下水に何らかの影響が
出たと考える」と話している。

東電によると、この井戸で9日に採取された地下水では、ストロンチウム90などのベータ線を出す放射性物質も同120万ベクレルと過去最高値を
記録した。

また、2号機東側の別の井戸でも9日に採取した地下水からベータ線を出す放射性物質が過去最高の同210万ベクレル測定され、2日と比べて濃度
は2倍近くに上昇。セシウムも最高値となる同6万8000ベクレル検出され、2日の1.7倍となった。

現在、第1原発1〜4号機の東側では34カ所で地下水の放射性物質濃度を定期的に測定している。台風18号に伴う降雨以降に濃度が過去最高値と
なったのは3カ所。東電は、理由は分からないとしている。