村長ら、犠牲者に黙祷 臨界事故から15年 茨城・東海村

(09/30 10:06 時事通信配信)

茨城県東海村の核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)の臨界事故から30日で15年がたった。同村役場では同日午前、死亡したJCOの作業員
2人の冥福を祈り、黙祷をささげた。

山田修村長は、東京電力福島第1原発事故も踏まえ「事業者には改めて安全が何よりも優先することを肝に銘じてほしい」と要望。「事故の未然
防止のため徹底した安全意識の高揚に努め、どのような状況でも村民の安全と健康を守る自治体の使命を果たす」と訓示した。

事故は1999年9月30日、東海事業所の転換試験棟でウラン溶液を混合中、制限量をはるかに上回る溶液を沈殿槽に注入したことで発生。核分裂反応
が連鎖的に続く「臨界」が起きて中性子線などが放出され、周辺住民ら660人以上が被曝した。