使用済み核燃料「福井県外で中間貯蔵」 関電社長検討

(9/26 22:20 京都新聞配信)

関西電力八木誠社長は26日の記者会見で、使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設候補地について「基本的には福井県外の関西で検討している」
と述べ、電力の消費地核燃料サイクルの理解を広く得た上で選定する考えを示した。

使用済み核燃料は現在、福井県原発の貯蔵プールにあり、県は県外での中間貯蔵施設建設を要望している。

八木社長は候補地に必要な条件として港や広い敷地、地震に耐える強固な地盤などを挙げ、「適地は限られる。自社の発電所内の敷地に置けないか
などいろいろ考えている」と検討状況を明かした。

昨年6月に専門チームを設け、今年7月末までに関西の210の自治体などに、中間貯蔵施設の必要性を計1500回説明したといい、「(選定を)いつまで
にと言うのは難しいが、理解をいただけるようにしっかりやりたい」と強調した。

また、東日本大震災以降、初めて原発ゼロで迎えた今夏の電力需給について「気温が平年より低く、節電や省エネの協力も得られたため、電力需要が
低く推移した」と振り返った。ただ、原発ゼロで夏を乗り切ったとはいえ、「電力の安定を万全にするには原発の再稼働が必要」とした。