甲状腺癌、福島は他県並み 環境省の比較調査

母集団の実数が比較対象の実数に比して少なく、その上対象地域や年齢構成も考慮に
入れていないならば、発生頻度の調査(どのくらいの割合で発生するかという、%換
算の調査)であっても信頼性は低下します。せめて青森、山梨、長崎の各県のどれか
一県のみ対象の調査で、かつ福島県においての健康調査とほぼ同数の人数を対象にし
ないと意味がありません。

「対象者数が違うので単純比較はできないが」と言うくらいであれば、実施する必要
はなかった調査と思います。

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(3/28 20:24 共同通信配信)

環境省は28日、東京電力福島第1原発事故による福島県の子どもの健康影響を調べるため、
比較対象として青森、山梨、長崎の3県の子どもの甲状腺癌の頻度を調べた結果を発表し
た。「対象者数が違うので単純比較はできないが、福島と発生頻度が同程度だった」と
している。環境省は2012年11月〜13年3月、青森県弘前市甲府市長崎市の3〜18歳の
計4365人を対象に、甲状腺の結節(しこり)などの有無を調査。福島と同様の56.5%に当
たる2468人に5ミリ以下のしこりなどが見つかったほか、44人に5.1ミリ以上のしこりなど
が見つかり、2次検査が必要と診断されていた。