「核のゴミ」処分場 活断層や火山避ける

(2/25 04:23 NHK配信)

原子力発電所から出るいわゆる「核のゴミ」を地下深くに埋める処分場について、建設に
適した条件を科学的に検討してきた経済産業省の専門家会議は、活断層の周辺や火山から
15キロ程度には建設しないという方針を大筋で了承しました。

経済産業省は、地震や火山それに地下水など8つの学会から推薦を受けた専門家による会
議で、原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のゴミ」を地下深くに埋める処
分場の建設に適した条件を検討してきました。

24日、開かれた会議では、処分場を建設する原子力発電環境整備機構から、活断層の近辺
や火山から15キロ程度の範囲、それに海や川の流れによる侵食が大きい場所などには、建
設しないという方針が示され、大筋で了承されました。

国は今後、特定の場所を決めて本格的な調査に入る前の段階で、処分場に適した地域を科
学的に示すことにしていて、了承した方針に基づいて候補地を絞ることになります。

ただ、活断層や火山などの条件は、これまで示されてきた条件とほとんど変わらず、調査
をせずに科学的に絞り込むことの難しさが浮かび上がりました。

また専門家からは、「悪い条件を避けるだけでなく、地下に処分する方法自体が適切かど
うかも議論すべき」とか、「地下で将来どんなことが起きるかは、今の科学では分からな
いこともある」といった指摘も出され、地下深くに埋める処分方法の安全性の検証も課題
となっています。