タンク北で地下水くみ上げ 汚染拡大防止、1日10トン 福島第1

(10/30 20:56 時事通信配信)

東京電力福島第1原発で、汚染水300トンが漏れたタンク北側の観測井戸の水から
高濃度の放射性物質が検出された問題で、東電は30日、この井戸の近くで地下水
をくみ上げると発表した。汚染が広がるのを防ぐためで、11月上旬にも1日当たり
10トンのくみ上げを始める。また、近くに井戸を2カ所掘り、汚染の範囲を調べる。

東電によると、観測井戸は漏出タンクの北15メートルにある。第1原発では山側から
海に向かって地下水が流れており、東電は井戸より海側に鋼管を5本打ち込み、地下
水をくみ上げる。

くみ上げた水の保管先について、東電は検討中と説明している。また、井戸近くの
山側の土壌で高い放射線量が計測されたため、除去する。

新設する2カ所の井戸は、観測井戸から海側の北東と南東にそれぞれ30メートルの
地点に掘る予定。