水中作業も、新原発ロボ 機器搭載力を強化 千葉工大

(9/25 17:23 時事通信配信)

千葉工業大学(千葉県習志野市)は25日、原発内部での作業を想定し独自に開発した
ロボット「桜二号」を報道陣に公開した。同大は東京電力福島第1原発で原子炉建屋
内部の調査に使われたロボット「クインス」を開発したが、新型は現場の要望に応え
て活動時間を延ばし、水中でも作業できるようにした。放射能汚染水がたまった場所
などでの使用も想定している。

桜二号は最長8時間の活動が可能で、モーターや搭載機器は用途に応じて付け替えでき
る。走行用ベルトで傾斜45度の階段を上り下りし、アームを遠隔操作すれば、ドアノブ
を開けたり試料を採取したりできる。操作性はクインスを受け継ぎ、搭載可能な機器は
クインスの10〜20キロから大幅に向上。通常は50キロ、モーターなどを替えれば100キロ
前後まで可能とした。

同大未来ロボット技術研究センターの古田貴之所長は「ガンマカメラのような重い計測
機器も搭載できる。建屋内の放射線量を計測し、作業員が活動できる場所を示す地図を
作ることも可能だ」と話している。