被曝量最大10分の1に 「迅速な避難」と評価 福島原発事故で国連科学委

国連が必ずしも中立的な組織ではないことは理解していましたが、この報告との整合性が取れなくとも、それぞれ
の立場での見解を堂々と出してくるとまでは予想していませんでした。考えが甘かったと痛感しました。

///////

(6/1 00:56 時事通信配信)

【ベルリン】東京電力福島第1原発事故が住民の健康に及ぼす影響を調査している国連科学委員会は31日、住民が
被曝した放射線量は低く、「これまで健康に影響していない。将来的にも影響しないだろう」との見解をまとめた。

同委は事故後に住民を迅速に避難させた結果、被曝線量を最大で10分の1に抑えられたと評価。このような措置を
取っていなければ、「今後数十年の間に癌の発生率は高まり、他の疾患も増加した可能性がある」との見方を示した。

また、放射性ヨウ素に汚染された牛乳で子供の甲状腺癌の発生率が高まったチェルノブイリ原発事故と異なり、日本
では汚染された食品の摂取を早期に規制したと指摘した。

同委はウィーンで27日から開いた総会で、2年間に及んだ約80人の専門家による調査の報告書案をめぐり意見交換した。
報告書案は9月の国連総会に提出される。