簡易型タンク、当面継続使用 凍土遮水壁の遅れで 福島第1

(01/25 18:12 時事通信配信)

東京電力福島第1原発放射能汚染水を保管するタンクについて、東電は25日、過去に大規模な汚染水漏れがあった簡易型
タンクを当面、継続使用する方針を示した。より強固なタンクへの置き換えを3月末ごろまでに終える見通しだったが、1〜
4号機原子炉建屋周囲の土壌を凍らせ、地下水の流入を防ぐ凍土遮水壁建設の遅れなどで、汚染水の発生量が想定通りに減少
していないため。

同日、福島県いわき市で開かれた政府、東電による現地調整会議に報告した。鋼板をボルトでつなぎ合わせる簡易型タンクで
保管するのは、浄化装置でセシウムストロンチウムなどを大幅に減らした後の水だが、トリチウムは含んでいる。

東電は、汚染水漏れが相次いだ簡易型タンクを解体し、より強固なタンクへの置き換えを進めている。資源エネルギー庁など
によると、凍土遮水壁の建設工事が遅れ、汚染水抑制効果が出てくる時期が、当初見込んだ1月から4月以降にずれ込む見通し
になった。

凍土遮水壁が稼働すれば、汚染水発生量は現在の1日500トンから同150トンに減少する見込み。