2号機上部、全面解体へ 燃料取り出し、放射能放出増 福島第1

(11/26 19:40 時事通信配信)

東京電力経済産業省資源エネルギー庁は26日、福島第1原発の使用済み燃料取り出しに向け、2号機原子炉建屋で貯蔵プールがある
5階から上の壁や天井を全て解体すると発表した。解体作業の開始は2016年度後半以降を予定しているが、具体的には決まっていない。
第1原発1〜4号機のうち、2号機原子炉建屋は事故の際に水素爆発が起きず、原形をとどめている。

エネ庁などによると、2号機の使用済み燃料プールには615体の核燃料がある。原子炉建屋上部に取り出し設備を設置する必要があるが、
内部は放射線量が高く、解体方法の検討に時間がかかっていた。

東電は壁や天井を部分的に残す一部解体より、全面解体の方が作業時間が短く、作業員の被曝線量も少なく済むと判断した。一部解体
より放射性物質の放出量は多くなるが、目標値の毎時1000万ベクレルを下回ると見込んでいる。