放射線で成長止まる? 原発避難区域のモミ 放医研

(8/28 19:26 時事通信配信)

放射線医学総合研究所は28日、東京電力福島第1原発事故の避難指示区域に自生するモミの一部
について、放射線の影響で成長が止まった可能性があると発表した。
検証を依頼した環境省は今後、詳細な再検証を検討する。避難指示区域の動植物の形態変化が
見つかったのは初めて。
環境省によると、放射線量が最も高い福島県大熊、浪江両町の「帰還困難区域」で昨年12月、
主幹の成長が止まっているモミが多数見つかった。3地点で計441本を調べたところ、空間放射線
が高い地点の順に98、44、27%の出現率だった。
変化は12年以降に多く発生し、14年には減少していた。比較のため茨城県で実施した118本の調査
では、6%の出現率だったという。
放医研によると、モミなどの針葉樹は放射線の影響を受けやすいほか、風害や食害などによっても
形態変化が起きるという。