放射性廃棄物の移送せず 横須賀配備の原子力空母GW

(03/28 18:06 神奈川新聞配信)

米海軍横須賀基地に配備されている原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)の整備作業で生じる放射性廃棄物運搬船に移し替える
作業が今年は行われないことが分かった。横須賀市が26日、米海軍に問い合わせ、確認した。例年、原子力空母の放射性廃棄物の搬
出作業は、GWが春季パトロールに出航する前に実施される。2008年9月にGWが同基地に配備され、作業は09年以降毎年行われてきた。

艦内では低レベルの放射能を帯びた雑巾や作業手袋などとみられる少量の固形廃棄物が発生する。これらの廃棄物を梱包し、複数の
密閉性の高いコンテナに分けて収納、陸揚げせずに直接クレーンで専用の輸送船に移す。米海軍は市に対し、今秋までにGWと新たな
原子力空母ロナルド・レーガンが交代することから、メンテナンスの一環で行う搬出作業を今年は実施しないと説明。GWは大規模修
繕などの目的で春にも米本国に向け出航するため、放射性廃棄物も本国へ持ち帰り、処分するとみられる。市基地対策課によると、
固形廃棄物の移送はレーガンが同基地に配備された後、再開されるという。