高精度の小型ガンマ線カメラ 早大と浜松ホトニクス開発

(07/23 20:41 時事通信配信)

ガンマ線放出源の位置を高い精度と感度で検出し、素早く画像化できる小型カメラを開発したと、早稲田大の片岡淳教授や
浜松ホトニクス中央研究所の大須賀慎二・第1研究室長代理らが23日発表した。重さ2.5キロの箱形で持ち運びでき、画像は
パソコンのモニターに表示する。

東京電力福島第1原発事故後の除染作業支援などを目的として、浜松ホトニクスが今年4月に発売した小型カメラ(1台1000
万円)に比べ、ガンマ線放出源の位置を高精度で識別する能力を約2倍に向上させ、感度を70%改善した。同社は数年かけ
実用化する方針。

ガンマ線はエネルギーの高い電磁波。家屋や道路、森林などを除染する際、放射性物質の濃淡分布を把握するのに使える
ほか、癌の重粒子線治療で患部に正しく照射されているかのチェックや、超小型衛星による超新星爆発などの観測にも応
用できるという。