九州・野菜生産者からの手紙

筆者宛に来た九州の野菜生産者からの手紙の一部です。ここは出荷前の野菜を必ず検出下限値1ベクレル/kg
で測定し、不検出のものを送っています。牛の全頭検査で、サーベイメータで表面をなぞるだけなのは知っ
ていましたが、(文面によれば)青果のサンプリング検査もしていないとは知りませんでした。やはり信頼
できるところから購入すべきだと痛感しました。

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ついに、北九州で本格的な瓦礫の焼却が開始されました。放射性物質以外にも、カドミウムなどの物質を
含んだ瓦礫は、バグフィルターという性能が保証されていないフィルターを通して、大気中へ排出されます。
また、放射性物質が吸着したフィルターや、焼却後、放射性物質が濃縮した灰は日本のどこかへ埋められ、
私たちの生活を脅かす脅威となり得ます。

(中略)

これまで、日本の生産者と消費者が作り上げてきた「食の安全」は、昨年3.11以降、脆くも崩れ去って
しまいました。あれから1年半以上、食の流通は効果的な検査体制が確立しないまま、1億2千万人の需要に
対応し続けています。

たとえば、全頭検査と銘打って出荷されている牛肉は、多くの地域でサーベイメータでなぞるだけの形式的
な検査で出荷されており、10月末から新基準へと移行(9月末まで暫定基準は据え置きされている)した後は、
いったいどのようにして100ベクレル/kg以下を担保するのでしょうか。そもそも、豚肉や鶏肉の検査体制は
未だ不明瞭なままです。

九州の地では、一般的に青果物の定期的なサンプリング検査すら行われておらず、今回の瓦礫焼却における、
地域としての対策は万全とは程遠い状態です。

(後略)

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